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おきらく・映画感想

クロワッサンで朝食を
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登場人物のメインは三人。
・エストニア出身だが故郷の縁者、友人たちとは断絶、
長くパリに暮らす富豪の未亡人フリーダ。
プライドは高く孤独で偏屈。
若い時は恋多き女性だったが本当に愛したのは夫とステファンだけとのこと。

・フリーダのかつての若い愛人ステファン。
今は時に彼女を疎ましく思うものの自分の店を出してくれたという恩義もあり
ずっと面倒を見続けているフランス男。

・夫とは離婚、子供たちは自立、介護をしていた実母の死をきっかけに、
憧れていたパリで老婦人(フリーダ)の世話をする仕事を引き受け
エストニアからやってきた中年女性アンヌ。
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物語はほぼこの三人で構成された人間模様で
淡々とした語り口で進行するのでドキドキするような面白さというのはない。
パリの情景もあえてトーンを暗く撮っているせいか、
憧れの美しい都市の風景というワクワク感もあまり感じない。
(アンヌはずっと心に秘めていた憧れのパリなのでそれなりに思うところは
あるようだ)
ラストシーンもすごく感動的というより、
言葉の意味を推しはかるのにちょっと時間がかかる。
なので、見終わった直後は正直言って
ん?

私なりに分析した結果、
この映画はそういうものなのでしょう。。。??
ジャンヌ・モローの存在感がたしかにすごい。
人は老いるとますます頑固に、体型はぼろぼろに、そして孤独に。
でもどこかで人を恋しく思うというか、やはり心の奥では人とつながりたい。
憎たらしいけど可愛げな部分もちょっとある厄介なフリーダを
存分に見せてくれます。

ただし、
朝はクロワッサンでいいけどお昼や夜ご飯はどうしているんだろうとか
シルクのパジャマで横たわっているのはいいけど
何でストッキング履いているんだろうとか、
最初野暮ったかったアンヌがフリーダの元を去る時に着ている服、
ミニのワンピースやパンプスはいつどこで買ったんだろうとか、
余計なことばかり気になる私。

しかし、自分のコートをアンヌに着せ、きれいよと褒め、
変わらなきゃ、と勧めたのはフリーダ。

ところで、アンヌはほんとに変わります。
自分のお節介に腹を立てたフリーダに出て行けと言われ
自分ももう耐えられないと飛び出しては行くものの
夜明けのエッフェルを見ながら確実に彼女の心は変わってゆく。

ステファンも変わる。
フリーダに対してやさしくふるまって彼女を心底安心させる。
それはアンヌと関係を持ってしまったため?

その上でフリーダも変わる。
アンヌとステファンの関係を察知しながら嫉妬せずそれを許している。
そしてアンヌが意を決して戻って来た時に
「ここはあなたの家よ」と言って迎えるのだが、、。

最初私はこの言葉の意味がよくわからなかった。
思うに、結局フリーダはアンヌを娘のように思い初めているってこと?
なに、つまり、
最後にたどりつくのはやっぱり男女のものよりも家族愛?人間愛?

美味しいクロワッサンを食べてやっと目が覚めるのよというフリーダ。
わかったよ、クロワッサンは愛だね。
スーパーで売っているのじゃなくて
丁寧に人の手で作られたほんとのパン屋さんのものじゃなくちゃ
だめなんだね!

それにしてもクロワッサンは微妙に三角でねじねじしてる。
美味しいものはバター(カロリー)がたっぷり、
ぽろぽろ皮も落ちて必ず食べかすが残るけど、、、

わかったような、
 わからんような。。。

by kawaii47 | 2013-08-27 18:28 | 映画・観劇・コンサート | Comments(2)
Commented by もなか at 2013-08-29 08:03 x
よかったんだか、わるかったんだかさっぱりわからない
感想をありがとう・・

クロワッサンはウイーンで食べたものが私史上最高!
体重が100㌔になってもイイから毎日食べたいと思ったさ

Commented by ジー母 at 2013-08-29 14:04 x
もなかさま
ウハハ、悪くはなかったが良かった!というほどでもなく、、
ま、特別にジャンヌ・モローが好きだったかというとそうでもなく、、
人の好みはいろいろだから断定的な発言はちょっとね。
でもクロワッサンは大好きなんだよね。
100キロにはなりたくないけどさ。
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